染めを繰り返すことで 濃淡が変化し、美しくなる藍。 その姿はまるで 藍住町の歩みであるかのようです。 70年の歳月を経て、 深まった「あい」。 そしてこれから生まれる、 新たな「あい」。 藍住町にあふれる 多彩な「あい」との出会いが、 あなたの「あい」を はぐくむはずです。
徳島県藍住町は吉野川の下流北岸に位置し、
南は徳島市、北は鳴門市、西は板野町、
東は北島町と隣接しています。
旧吉野川と吉野川に囲まれたデルタ地帯で、 山が全くない珍しい町です。 県内で3番目に面積が小さな町ですが、 恵まれた自然環境や利便性の高い生活環境 から 人口3万5千人を超える、 四国の中で最も人口が多い町に発展。
平成28年からは、第5次藍住町総合計画のもと、 将来像「みんな色で染めるまち・藍住」の実現に向けて、 まちづくりを進めてきました。 その総合計画も計画期間の終盤を迎え、 藍住町は新たなフェーズに進もうとしています。 これまで以上に、藍住町の皆様が「藍住町に住んでいてよかった」 子どもたちが「藍住町がふるさとで良かった」と思える まちづくりを目指してまいります。
日本を代表する色、藍。 そして、世界に誇るべき藍の ストーリーが藍住町に息づいています。
古くから日本の暮らしに深く関わる「藍」。
明治時代、訪日した外国人が藍色に彩られるまちを見て、「この国は神秘的なブルーに満ちた国」と称賛しました。
近年では、東京2020オリンピック・パラリンピックのエンブレムやサッカー日本代表のユニフォームにも使われるなど、名実ともに世界に誇る日本の代表色となっています。
かつて阿波藍の一大産地であった徳島。阿波藍の継承や発信に取り組み、7月24日を「とくしま藍の日」、藍色を「徳島県の色」とするなど、藍の魅力発信を進めています。
さらに、藍住町を含む吉野川流域9市町が令和元年に申請した「藍のふるさと阿波〜日本中を染め上げた至高の青を訪ねて〜」が日本遺産に認定されており、徳島県から日本、世界にかけて「藍」の魅力がとどまることなく広がり続けています。
藍に触れる場、使う機会、 楽しむイベント。 藍住町での暮らしのそばには、 いつでも藍があります。
徳島県は江戸時代から明治時代にかけて、藍の一大産地として発展しましたが、明治30年代に海外から化学染料が大量輸入されたことにより衰退し、藍住町でも藍づくりが途絶えてしまいました。
しかし近年、世界的に天然染料のよさが見直されたことによって、藍住町では藍づくりが復活。
さらに、商品の販売やイベント開催など、藍がまちのブランドになっています。藍染体験の実施や藍の学習ができる場に加え、多彩な藍染製品の製造・販売やワークショップなどの催しを実施。
藍に触れて、使って、楽しむ機会を提供しています。藍住町の暮らしのそばにはさまざまな形で藍が関わり、まちを彩りながら、町民の藍への愛着を深めています。
阿波藍の歴史や生活文化を伝える歴史資料館。大藍商であった旧奥村家の屋敷13棟が藍住町に寄附されたことをきっかけに開館しました。歴史文化に加え、日本遺産のストーリーを広く普及する、藍の情報センターとしての役割を担っています。
町内の藍染関連施設では、藍を使ったワークショップを開催。自分だけのオリジナル作品を通して、藍を楽しんでいます
ハンカチや服などの藍染製品を身につけて食事や買い物をすると、お得なサービスを受けることができるイベントを開催。スタンプラリーも実施し、住民と地元のお店との交流が生まれる機会となっています。
地域交流や活気ある産業。 そのにぎわいは、 町民の愛から生まれています。
吉野川流域の恵まれた土壌と水によって農業が盛んな藍住町。
全国有数の生産地となっている洋にんじんをはじめ、さまざまな農作物を栽培しています。
阿波の中心であった藍住町には さまざまな歴史や文化が残り、 先人から脈々と受け継がれています。
藍住の地にある勝瑞は、室町時代に阿波守護細川氏の守護所、また、阿波の実権を握った三好氏の本拠地として、阿波の政治・経済・文化の中心でした。阿波守護の細川頼之は、将軍足利義満に請われて室町幕府の管領に就任し、管領細川家の祖となります。
以後、阿波守護家は管領家に最も近い家筋として幕府政治の中でも重要な位置を占めました。また、細川権力の一翼を担っていた三好氏は徐々に力をつけ、三好長慶の時代には、畿内の実権を掌握するほどの全盛を築き上げました。
しかし、天正10年(1582)の長宗我部氏の阿波侵攻により、衰退してしまいました。
勝瑞城館跡で平成6年(1994)から始まった発掘調査では、当時の生活文化を物語る遺構や遺物が多数出土。平成13年(2001)には国史跡に指定され、現在は史跡公園として住民の憩いの場となり、歴史を知るイベントなどが開催されており、藍住の歴史が未来へと受け継がれています。
300年以上前から伝わる「南陽神社の獅子舞」や勝瑞城館跡の出土品に触れる「夏休み考古学調査」など、まちの歴史や文化を守りながら子どもたちへと受け継いでいます。
藍住町で健やかに育ち、 長く健康に暮らしてほしい。 そんな町民への愛が、 支援の充実につながっています。
0歳から18歳までの医療費を助成する「子どもはぐくみ医療費助成制度」や町内10か所の保育所による保育支援など、さまざまな面から子育てを一体的に支えています。